読み方をひとつまちがえれば、まったく無価値となる恐れがある。そこで私は、被害状況をある程度パターン化して分類しようと考えた。これは、最大公約数的な被害状況をパターン化することによってその特徴をみいたし、誰もがわかりやすい“地震に強いマンション”を見分けるための知恵を話したいと思う。私はそれが、今後もくり返し起こるであろう大地震にそなえて被害を最小限にとどめるための、いちばんの近道だと考えたのである。
一宮市の土地
墨田区の新築マンション
港区の新築マンション
小平市の新築マンション
八王子市の新築マンション
また、私があえて単独で調査をおこなったのには、もうひとつの理由があった。それは、単独調査は行勤範囲がかぎられるといった、物理的に不利な制約があるいっぽうで、調査目的やその範囲の限定を受けないといった有利な面があったからである。私は有利な条件を最大限に生かし、倒壊しやすいマンションの形状や、かねがねもっとも重要であると考えていた建築物の柱の被害状況調査にのりだした。いささか重装備すぎるかとも思ったが、背中のリュックサックには3日分の水と食料、撮影用のカメラ、計測用のスケール、ラジオつきの懐中電灯を入れ、カメラは念のため2台用意していた。