「狂乱地価」の犯人は誰か。それは一九八二年から五年間続いた中曽根前首相による「民活」政策である。民活とは本来、一人ひとりの市民の能力、民間企業の企画力や資本力を活用することであるから、それが社会の発展に不可欠なことはいうまでもない。しかし、中曽根前首相のもくろんだ「民活」とは、土地と住宅を不動産企業の金儲けの手段にし、それから政治資金を受けとる企みであった。国民共有の財産ともいうべき国公有地を、地域社会の形成に責任をもつ自治体の意向を無視して民間に払い下げ、狂乱地価に火をつけたのである。
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資本主義社会では、すべての面で競争原理が働き、それが社会発展の原動力になっているのは事実であるが、都市空間のような限られた資源を競争原理にまかせたら、資本力の大きいもの、経済力の強いものがこれを手に入れてしまう。住民は追い出され、都市は金儲けのための空間になってしまう。それでは「都市」でなくなってしまう。そうならないために、西欧諸国は、さまざまの規制をともなった強力な公的コントロールを都市づくりの制度として確立してきた。