スギは軽い割りに強い

2011.10.28

木には異方性があるので、その力学的特性の話をするためには、木にかかってくる力の向きごとに別々に考える必要があります。すなわち、繊維(幹)に平行方向の引張りと圧縮、同じく直角方向の引張りと圧縮、それにせん断です。木は繊維に平行方向(木の幹の方向、縦方向)には、強い材料です。とくに引張り強さにすぐれています。ちなみに節などのないスギの強さは、一平方センチあたり九キロニュートンくらいです。これに対して建築によく使われる鋼は同じく五〇キロニュートンくらいです。

[参考サイト]
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強さを比重で割った値を比強度といいますが、スギの比重を〇・三八、鋼を七・八としてこの比強度を計算してみると、スギは約二四〇〇、鋼は約六四〇になり、圧倒的にスギが重さのわりに(軽いわりには)強いといえます。この比較は、木に節がないとしているなど、ちょっと木に甘い前提がありますが、木の強さの目安にはなるでしょう。また、鋼でできた飛行機はありませんが、木製飛行機がじっさいに使われたということも、理解できると思います。木は繊維に平行方向の圧縮に対しても、引張りほどではないにしても相当強く、ごく一般的に使われるコンクリートと比較して、比強度は五倍ほどあります。